第一級アマチュア無線技士を受験しました。
受験タイミングが年度末年度始まりの時期で仕事が忙しく、家族が起きてるタイミングで帰宅することの方が稀であるという状況でしたがなんとか合格することができました。ラストスパートが効いたのかもしれません。
経過
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2018/02/09 電子申請、振り込み
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2018/03/23 受験票着
- 2018/04/07 試験、自己採点および解答予想作成
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2018/04/10 公式解答での採点で合格点クリア
- 2018/04/25 Web合格発表、合否通知着、免状申請
- 2018/05/26 免状着
ハムの思い出とパドル購入
一陸技も終わり一総通もわずかながら希望が見えてきたのですが、やはりハードルは電気通信術。もう20年以上前に取得した四アマですが、三アマを取らなかったのも当時モールス実技があったからです(現在アマチュア無線技士でのモールス実技試験は廃止されました)。
練習してみないことには始まらないと思い、20数年前開局した140/430ハンディを購入したお店に見に行きました。そんな中店員さんと一陸技から一総通目指しててという話から、電鍵かパドルかとか、20数年前の話から現在のD-STARとか、EME通信には夢があるなどの話で大盛り上がり。まだその頃は一陸技はあと1科目という時点だったためパドルの紹介だけしてもらいました。
こうなると練習に思っていたハムを本気で復活させたくなりました。そのため一陸技が終わってすぐに紹介して貰ったところでパドルを購入。USB to Serialでパソコンに接続、初めてのパドル操作に心躍りました。
一級か二級か
ここで受験申請しようと思ったのですが、一級か二級かに悩みました。一総通を取れば一アマをカバーできるため当初二級でいいかと思っていました。ただあくまでカバーとなり、一総通があれば開局申請ができるだけで申請すれば一アマの免状が貰える訳ではありません。また難易度はそれほど変わらないという情報もあったので一級で申請しました。
ただこの情報は正しくもあり間違っているのではないかと感じました。大まかな問題の傾向は変わらないかなと思います。ただhamlifeの情報を見ると今まで50%前後で推移していた合格率が平成28年度12月期からがっくり落ちて40%、30%となっており、難易度がかなり変わってきている様子でした。
傾向
平成28年8月期までは過去問だけで合格できていたでしょう。しかし平成28年12月期以降は理解していないと厳しい問題がいくつか入るようになりました。また一陸技や二アマからの問題輸入などが散見されました。そのため過去問”だけ”に頼ったやり方では確実性はないかもしれません。
私の場合、一陸技から一アマという普通とは逆方向だったため苦しむというところは少なかったです。ただ一陸技の無線工学Aは免除したためその範囲は初見な問題も多く、時間がかかりました。
科目が工学一つの中に基礎、A、Bがまとめられているため範囲は広くなる上に科目合格がありません。また一陸技が高周波だったのに対して一アマは短波帯メイン。この辺りも注意が必要です。
勉強方法
基本的には過去問ですが、先の通りただただ過去問暗記ではうまくいかないでしょう。
まずはじめに
私の場合まずは参考書を一通り読みながら中の問題を軽く解きました。ここはあまり時間を掛けすぎない方がいいでしょう。とにかくどんな問題なのか、どういう出方をしているのかを知る程度に実施します。
法規
参考書をさらっと流した後すぐに過去問を3回ほど繰り返して解きました。分からないところはWebにある法令を直接参照して対応しました。
工学
無線工学を基礎から学ぶ 第1級アマチュア無線技士さんの分類で最新3問分(ただし平成20年以降のもの)を実施しました。分類の中で最新のものをトライしてみて、分からなくても正解でもその解説を読み込み最新から2、3個目をすぐに解く。当然解説見てすぐなのでほぼほぼ答えられるはずです。意味がないように思えて記憶の繰り返すタイミングで言うと悪くないのかなと思います。
かなりの数がありますが、これを一通りできたら過去2年分計6回の過去問をひたすら繰り返して解いていました。
参考書
最初にさらっと読んだ参考書はこちら。
どうしても気になるところを調べるのに使ったのが、一陸技の時の参考書。
ログ計算が必要な問題は必ず出題されます。不安な方は安いので買って覚えておきましょう。
こんな問題だった
今回の問題と解答は公式ページに上がっています。
法規はそれほど内容に変化はない気がします。工学は二アマでしか出題されたことがない? 問題と一陸技相当の問題がありました。新問っぽいのもひとつあった気がします。これらも基本的に理解していれば解けはする問題ではあります。私はいくつか間違えました。
感覚的な難易度ですが、一アマより一陸技の方が科目合格が狙え絞れる分結果的に簡単だったかもしれません。
試験と結果
法規はそこそこ余裕で手応えを感じながら早々に退席。休憩室ですぐにご飯を食べながら工学の復習です。午後の工学は少し焦ったのか計算問題がうまくできません。でもそんなときはさっさと飛ばして他の問題に。最後までやってから落ち着いてやり直し。するとさっきはできなかった計算が解けます。試験あるあるですね。でもこれ焦って固執してしまうと、その後解ける問題だったのに時間が足りないなんてことになるので意識はしておきましょう。
試験が終わった段階では工学でだめかもしれないという感じでした。某掲示板見ても解答速報が出ないし、他の速報系もなさそうだったので必死で調べて自己模範解答を作りました。その結果おそらく大丈夫という感じに。
公式解答速報が出て確認しましたが、自分で作ったものと一致しており安心できました。合格はがきがくるまでに申請書の準備です。
と思っていたらちゃんとWeb発表日に通知が届きました。ということで即日申請しました。といってもまとめて実施されるようなので到着はおそらく1ヶ月後になるかと思います。
問題以外の対策
冗談みたいな話ですが、某掲示板で受験後に見つけたネタで真面目に考えておいた方がいいですよというお話です。
教室に入ると驚きましたし少し居心地が悪い気持ちになったのですが、受験者の平均年齢は推定50~60歳ぐらいじゃないかと思います。ベテランハムなのかなと思えるような雰囲気の中に入るのはなかなか勇気がいりますね……。
そしてその年齢の高さがある意味問題で、おっさんではなくおじいちゃんがたくさんいる教室なのです。仕方がないのですがニオイ(加齢臭)が気になって試験どころじゃなくなってしまうのです。また乱丁落丁チェックが開始前にあるのですが、いきなり解き始めちゃう人もいるのです。めっちゃ怒られてました。
そうした中で自分のペースを保ち、試験に集中するのには色々対策が必要なのです。まず席はおそらくどこの会場も自由席でしょう。なるべく若い人の後ろに座ることをおすすめします。そして気にならないのであればマスクを持参した方がいいでしょう。
私は後から知ったので持って行ってませんでした。そのため午後座った前におじいちゃんが来てしまったので席を移動しました。
悪いように書いてしまいましたが、それそのものは仕方がないことです。でも試験を合格するには対策させていただく他ないかと思います。
嬉しいこともありましたよ。女性はいませんでしたが中学生ぐらいの子がいました。まだまだハムが趣味という世代が続いてくれるかなと思いました(といいつつも一陸技受かっていてこんな若い子が受けるのに落ちられないぞという焦りも出ましたが……)。
ハム再開
一陸技の勉強が効いてるなという感じの内容でした。やっぱり関連した資格を受けていくのは楽しいですね。
免状が届いたら旧コールサイン復活申請をしようかなと思います。とはいえそれを証明できそうなものが旧住所。どう証明すればいいのか悩ましいですね。転出していった記録を取ればいいのかな? 今はJS辺り? な気がしますが、復活させると言ってもJMの頃だしむしろJS辺りで新人を装って再開する方が風当たりがマシなのかなと思ったり。
それに今手持ちなのは旧スプリアス機。申請しようと思うと色々面倒そう。そうなると先に機器を買うことになり、HFの機種選定とアンテナどうするかなどなどアパマンということもあって頭を悩ませる問題がたくさん。
次の試験は職業訓練指導員 電子科を受けようかと悩み中です。一陸技があれば指導の科目のみで実技等はすべて免除。受けない理由はないなと思うものの都道府県で結構難易度が違うとの情報もあり悩ましいところです。
少し時間がありそうなのでハムライフを先に楽しめたらと思います。
2018/05/27追記
予想してはいましたが私のエリアは一陸技と同様で、合格日すぐに申請した場合は合格日+1ヶ月の発行日として免状作成をため込み発行日に発送されるようです。なので04/25合格、申請だと05/25の発行で到着翌日05/26となる様子。他エリアはさっさと発送されてるのに多分エリア内最も遅い発行ですね……。普段なら気にしないけどここからまだ局免申請があるというのに。
コメント
1アマ合格おめでとうございます。
かく言う私も貴殿より遅れること4ヶ月後の8月に合格しました。 さすがに(1陸技)は未だです。 1陸技は37年程前(学生の頃)に目指しましたが予備試験(現 基礎)と法規の合格のみ。 卒業後は電機メーカーで約40年勤労。 それも卒業して、貴殿が云われている還暦すぎの爺となり(今年8月)やっと1アマ合格できました。
私の場合は電信が相も変わらず(まるっきし)NGのノーコード級(1アマ)ライセンスです。 1アマ取得後、学生の頃に1度は挫折した1陸技の夢を(もう一度)と思い、過去問の本と睨めっこしているのですが、(基礎)の問題を見ても(その殆どが)まるっきしチンプンカンプンな世界です。 学生の頃に合格した予備試験の知識は、消え去っている事を実感しています。
教えて欲しいのですが(1陸技)受験の際して、貴殿なりのアドバイスがあれば、よろしくお願いいたします。 還暦すぎて(今更)プロ資格は必要ない!と云えば、そうなのですが、毎日が日曜状態(たっぷりある余暇を)有効に使う方法の1つとして(1陸技)を目指しているのです。(素直に諦めた方がいいのかなーとも思いますが… 長年の夢、なかなか捨てきれません)
私の体験談は、次のURLにて纏めております↓
http://www.geocities.jp/jr6rmq/index.html
余命いくばくない老人の(唯一?)の夢≒(いつかは1陸技)
よろしくお願いいたします。
JR6RMQさん
受験する皆さんに思ってもみない点にも考慮が必要であることを伝えたかったのですが、気を悪くされたのであれば申し訳ありません。
ただすみません。会場では年齢然りニオイ然り私にはかなり気の張る出来事であったのは事実です。
JR6RMQさんにとってズバリな参考になるかわかりませんが、いくつかコメントさせてください。
まずは1アマ合格おめでとうございます! 体験記も拝見しました。基本的には書かれていた内容
の延長となり、過去問の丸暗記の割合が減って、応用力が増えるという感じかと思います。その内容は少し後ほど。
資格試験に慣れてない方がよくはまる罠で大前提にしておきたい点が、「合格点は満点ではなくて6割」という点です。4割間違ってもいいということです。最初からこの系統の問題が出た場合は捨てる、という選択肢はありだと思います。これを見誤ると100%理解するまで進めなくなり挫折して諦めてしまいます。
一陸技に絞っての話として、アマチュア無線の時と同じくステップを踏むのはどうでしょうか。まずは参考書も多い一陸特なんかが入りやすいと思います。また最終的に通信主任もとあれば工事担任者がおすすめです。一陸技の基礎に比べ工事担任者の基礎の方が断然簡単です。他の範囲がなじみがないとちょっと難しいかもしれませんが、合格できると一陸技の基礎はこれで免除できます。
またアマチュア無線と違う点として科目合格があり、3年持ち越せます。お金は非常にかかりますが、半年で1科目目指すと考えるとかなり気が楽にならないでしょうか。
基本的には過去問を少しいじった感じで出題されることが多いです(基礎と工学Aは免除したので確実ではありませんが……)。どれも過去問を3~5年分、3周ぐらいして問題を見れば少なくともこの答え(もしくは公式、解き方など)ってのが出てくるぐらいまで繰り返せば合格点にはきっと届きます。一陸技のページも参考にしてみてください。
ハムとしても資格趣味としても、還暦などと言わず是非とも続けていただきたいです!
もう少し細かく等あればまたコメントください。