5月17日、伊能忠敬の命日でもあるこの日測量士補を受験しました。
早い! 安い!
今まであまり地図等にはそれほど関わりがありませんでしたが、登山を始めてから地形図を使うようになり、また山頂では三角点などを目にすることも多く人よりは少し身近になりました。
そんななか資格受験の年間スケジュールを組んでいるとき目にとまりました。スケジュールRev.A(その後仕事やプライベートの都合で組み直しが何度となく発生)を組んだのは年末から年始の間。この資格、というよりは試験の特徴なのですが申込期限がとても早いのです。5月試験で試験申し込みは1月中。もう少し遅くてもいいのでは、と思いつつもやるぞという気合いとともにスケジュールを決めようとしていたところなので、すぐにでも申し込みしなきゃいけない状況はかえってよかったです。
もう一つの特徴は受験料が安い。中間業者を入れていないからという噂もありますが、いろいろ簡素にできるところは簡素にしているからもあってか受験料は2,850円。まあ代わりに合格後の登録料が少々お高いのですが。
経過
2015/01/21 受験願書用紙受取@合同庁舎
2015/01/23 簡易書留発送
2015/04/24 受験票着
2015/05/17 LECでの解答速報で自己採点
2015/07/17 結果発表
2015/07/09 合否通知着
2015/07/10 登録申請
2015/08/06 登録通知書着
会場が、鉄道が…
受験票が届いて発覚したのですが、去年の会場は近くだったのに今年は結構遠い。しかも駅からも徒歩15分。しかも最短コースで歩くとコンビニも無く…。雨よりはマシかもしれませんが、快晴で夏日のような日にそこそこ歩くのは辛いです。
で、これも試験一週間前に気づいたのですが、JRが工事していて運休しているという情報がありました。幸いに前日の夜から当日明けまでだったので結果的に影響はなかったのですが、古いのばかりヒットして情報がなかなか見当たらない上にJRの情報も分かりづらくて難儀しました。
ただ工事明けなんていろいろありそうなので少し早めに出たのですが、測量士の試験が午前中からやっていることもあって教室に入れる時間より早く着いてしまい(結構な人が同じような感じ)、外で待つことに。といっても木陰もたくさん有り風も吹いてていい気持ちでした。
受験生はまさに老若男女といった感じで今までの試験とは雰囲気が違います。工業高校生か高専生が先生に引率されて多くいたこともさることながら、建築系ということもあってか今までの試験よりは断然女性が多いことにも驚きました。
今回も大学の部屋なので普通の講堂なのですが、今までになかった禁断の3人がけ。運良く端でしたが、これもいいのか悪いのか微妙です。なぜなら、
試験についての説明が始まってるのに遅れてくれば一度立つ必要あり
試験中トイレに立たれると、試験中であっても一度立つ必要あり
試験が早く終わって途中退席されると、試験中であっても一度立つ必要あり
です。試験中であってもというところがポイントで自分のタイミングじゃないんですよね。こればっかりは参りました。
焦りから落ち付き、また焦りへ
肝心の試験の内容。
申し込みが早いこともあり、先の他の試験の勉強をしたりでなかなか勉強が手に付きませんでした。また悪い癖でもあるのですが、どうしても理解しきろうとしてしまうため前半かなりペースが悪かったです。併行期間といっても仕事とプライベートの都合でほとんど何もできないまま。結局本格的に勉強をし始めたのは5月1日。試験から一ヶ月を切っていました。
GWだったこともあり、ここで一気に巻き返しと言わんばかりに勉強しました。おそらく高校大学受験時よりも集中してやったんじゃないかと思えるぐらいに。計算問題は10年ほぼ解けるようになり、前日までには知識問題もまあまあなところまで行きました。
そのため試験が始まるまでは少し落ち着いていました。が、問題冊子を開いてみたら1問目から分からない。1問目は測量士はとか測量計画機関とかで内容としては同じなのですが出し方が今までとは違った感じ。また知識問題が今まで間違いはどれかだったものが、間違いはいくつあるか形式になってる物が多くかなり難しくなっているようでした。
これで焦りがさらに増してしまい、計算問題がミスるミスる。一度全問やってから計算問題を落ち着いてやりなおしてなんとかといった感じ。rad計算は度を秒に直して無理矢理近似で求めた以外は解ける問題でした。1問ポカミスやらかしましたが…。
ただ知識問題はどれだけ考えても知らないものは知りません。直前まで覚えていたものも焦りでこんがらがってしまいどうしようもありません。知識、計算全体通してわからないもの、自信がないものの数は9。28問中65%で18問正解で合格。ボーダー上です。しかも分かったところが全問正解しての話です。
時間は余ったものの、試験問題をもらって帰るには最後まで残らないといけません。あー、こりゃだめだわと思いながら1時間半待つのは辛かったです。
憂鬱な帰り道、希望の光が!
最後まで残って試験問題をもらって帰宅の途へ。終わったものをいくら見返しても結果は変わらないので、電車に乗ったらすぐさま次の試験勉強開始です。しかも今回は試験問題と自分の解答を持って帰れているので、速報が出たときにある程度分かるからいいやという気持ちもありました。
乗り換え後は短い間しか電車に乗らないところでふと2chの資格板を見てみると、解答がちらほら。それで自分の解答を確認してみると思ったより悪くない、かも? ここで気持ちが少し上向きました。でもこれはまだ非公式の中の非公式なものなのでせめて資格学校の非公式解答速報を待つことに。
まだかまだかと待っている間に出ました! 確認してみると28問中22点!! いろいろ試験受けましたが、一番疲れた気がします。
試験結果通知と申請
試験結果発表まで2ヶ月。これ持ち帰れた&解答速報で曖昧ながらもなんとなく結果が分かってたからいいものの、そうでなければ苦しい2ヶ月になっていました。しかも趣味でやってるからまだしも、これが仕事でとなると来年に向けて再度勉強していたかも知れません。
そして2ヶ月後たって発表当日。2chとかの情報では午前9時頃発表ということでしたが、8時30分頃にWebのページが差し替わりました。確認してみると無事番号が掲載されていました。
※ 2015/07/12追記
Web発表から2日後の7/9に合格証が到着しました。数年前までは圧着はがきだったのがA4の紙になったようですが、こちらのほうがなんだかそれっぽくて好きです。
翌日合格証に記載されている番号で申請。ただ申請は結構悩みました。受験料が安い代わりに登録手数料が高く、収入印紙15,000円もするのです。他資格の科目免除としてだけであれば合格証だけで出来てしまうのでなおさらです。ただ登録に50日かかるということもあって、この先欲しいときに登録まで50日もかかって困るような事態にはなりたくなかったのと、やっぱり資格持ってますと言いたい見栄だけで登録することにしました。
※ 追記ここまで
※ 2015/08/09追記
もう少しかかるかと思いきや、1ヶ月弱で到着しました。これで正式に持ってることを宣言できますね。
※ 追記ここまで
勉強方法
勉強時間としては70時間ですが、これが少ないか多いかは進め方がまずかったのでなんとも言えません…。そのためやった方法そのままでは参考にならないので、こうしておけばよかったという点を加えてまとめてみます。
参考にしたやり方は基本過去問10年分のみ、わからない用語だけ測量士補試験対策Webなどで確認、というものでした。それにならい過去問10年分が掲載されているものを購入しました。
ただ過去問をやってみると実機触っている人ならわかるのでしょうが、過去問の解説のみだと計算問題もさることながら知識問題の意味がほとんどわかりませんでした。
そこで本屋さんに出向いて測量士補の他の問題集と参考書を探しました。ただそれほど数はありません。2回行って悩んで追加でこれを買いました。
この本は試験傾向からするとほんの少しだけ古い気がします。とは言え問題集と違って用語だったり作業の意味だったりが、章立ての前後の関係を踏まえて説明されていたりするので頭に入りやすいです。
ただ先にも述べましたが、解説があるあまりに理解しようとし過ぎると進捗が悪くなりすぎます。そこは資格試験だと割り切ってある程度そういう物という風に進めないといけませんね。実際参考書を読むのに時間をかけすぎて(だらだらしてしまったせいもありますが……)、ホント時間ぎりぎりになってしまいました。これに加えて隙間時間を使って測量士補試験対策Webの○×問題をやりました。
ここまでがやったことです。結果を踏まえ加筆修正する点は次の通りです。
過去問は10年やる必要があるか、という点はやった方がいいと思います。過去問そのままが出ない以上、あらゆるパターンを経験しておく方がいいです。それでも計算問題はかなり類似し、点数がかせげますので過去問10年分全問解けるようになっておくべきだと思います。
そして今回の一番の反省点だった知識問題。これらだけだと対応しきれないと思います。難易度が毎年上下しているようですので、運が悪かった、運がよかったはあるでしょう。それに過去問でOKとある人の記事は数年前のものが多い気がします。今回のように新しい問題、聞き方が増えてきた場合対処できないかもしれません。可能であれば参考書の知識系用語の解説はおさえておいた方がよいかと思います。
測量の問題集がスケールアウトとかありえない
今回も問題集、というか出版社に物を言いたい。
まずP.268 問題184ですが、地図の縮尺がスケールアウトして解説と合わないことに。測量の資格本なのにスケール外すとかもはやなレベル。
ふたつ目はP.272 問題186、5.6m:X=3.1m:500mとありますが単位外してやるか、5.6と3.1はcmにしないとおかしいことに。
当然正誤表には載っていませんでした。後者のような間違いをゼロにするのは現実的に無理だとしても、前者は内容を考えると致命的です。さすがにこういう間違いはして欲しくないし、信用なくしますよ?
伊能忠敬の命日
試験が終わって、解答速報が出る間での間に鉄腕DASH見てました。伊能忠敬の命日だったこともあり、TOKIOが歩測測量してたのですが、もしかして測量士・士補の試験って命日に合わせて実施してるのでしょうか。
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