八合目に到着したのが16時30分頃。私たちが泊まる小屋は八合目の最後の小屋で、ほぼ九合目にあります。いくつもの小屋を横目にもう少し登ります。
ようやく宿泊する御来光館へ到着。まずは寝床の案内があったのですがウナギの寝床とはよく言ったもので、一人当たり畳を縦に半畳分しかありません。隣の人と肩があたるほど。
そして今でも思い出すだけで不愉快な出来事が。小屋の人に案内された寝床で荷物の整理をしていたら、先ほどとは別の若い小屋の人が別の人を隣のスペースに案内しに来ました。うなぎの寝床なのでザックや靴を置くところがないため、自分の上の梁に釘とS字フックがありここに荷物をかけます。私ももちろんそうしていたのですが、何を思ったのかその小屋の人は、
「お一人様一つでお願いします」
と言ってきました。釘orS字フックしか使えないのかと思った私は確認で指を指しながら
「S字一つですよね。釘のほうは使えないのですか」
と聞くと、
「使えます。だけど一人一つです」
と。はい? 何を言っているのか訳が分かりません。もう一度指を指して、
「これとこれ、一つずつ使えるんですよね」
と聞くと、
「使えます。だからそれ一つだけにしてください」
さすがに何言ってるか分からない上にすごく偉そうに言ってくるのでだんだん腹が立ってきて、
「はぁ? 何を言ってるか意味が分からない。私はこれとこれを使えばいいのでしょう?」
と強めに言うと、ようやく隣を指して
「だからそれ使わないでください!」
と言ってきました、同僚のバックをさして。
「それ、連れのですけど」
と言うとようやく理解したのか
「すみません」
と一言だけ謝ってきました。完全な勘違い。これで終わればよかったものの、その小屋の人の暴走は続きます。ようやく他の人の案内をしようとしたのですが、位置を確認しながら私に向かって
「どちらを利用していますか」
と聞いてきたので
「連れの分含めこのピンクのまくら二つと言われましたが」
と言ったら、
「違いますね、こっちとこっちですから」
とこちらが間違ったかのように言い放ちました。
「いや、他の小屋の人が案内されたんだけど」
と語気強めに言ったら小声になって
「…すみません」
とようやく自分が色々やってしまっていることに気づいた様子。とは言え真剣に謝ってくるわけでもない態度に本当に気分が悪い。すぐさま添乗員に報告。会社から苦情を入れておくように依頼。
気分の悪いことがあったせいではないけれど仮眠を取ろうとすると軽い頭痛。これはちょっとしんどい…。なんとか少し寝て、少しでも慣れさせようと人より早めの12時に起床。ご飯を食べて出発準備。準備の合間に小屋前からの夜景をぱちり。
ここからは寒さがきついのですが登っていると汗をかくので、登山用の長袖シャツと登山パンツに加圧タイツ、そして上から上下の雨具。
山小屋が一番上というのはつらいのですがここで唯一の利点が発動。平日を絡めたこともあったのですが山頂までが混まないのです。予定していた時間よりずいぶん早く山頂へ。
山頂に着いてすぐに着込めるだけ着込みます。長袖シャツの上からフリース、ウィンドブレーカー、雨具。これにネックウォーマーをしていても5度以下にかなりの強風、そして動かずにじっとまっているだけという状態では冷え切ります。缶コーヒーや豚汁で体を温めながらご来光を待ちます。
そして待ちに待ったご来光。少し雲があって真っ赤なものは見られませんでしたが、雲から出てきたきれいなご来光を拝むことができました。
ご来光を眺めていたのもつかの間。下山の時間です。登山道とは別の下山道を下ります。登山道とは違い大きなつづら折りなため結構な斜面でかなりすべります。それに疲れた足には堪えます。
単調な道を下り、須走ルートと吉田ルートの分岐で少し休憩。そこからまた単調なつづら折りの下り道をたんたんと下ります。
六合目の安全指導センターを越え、なんとか富士スバルライン五合目に到着。すぐさま自販機を探してコーラをぐびぐび。
全員が下山するのを着替えとお土産を見ながら待ち、富士山を出発。途中御坂農園で山梨のお土産屋さんへ。
そして登山のご褒美、石和温泉へ。露天風呂も広くきれい。サウナと水風呂もあって最高の温泉でした。
ふと思ったのですが、ツアーメンバーにあまり品のよくない若者メンバーがいたのですが、最近何かと話題のタトゥーをしてました。もちろん温泉には入れ墨の人禁止の案内。ツアーではここまで事前に注意してなかったけどどうなんだろう? まあ結果的にはそんな悪い人たちでもなかったのでなんとも思わなかったんですが、書いててちょっと気になりました。
あとはひたすら寝るだけの帰路。行きの昼間は賑やかだったのにみんな爆睡。ようやく最寄り駅についてはじめての富士山は終了。
帰ってきて思ったのは荷物の再考が必要ということ。やっぱりユニクロのフリースではかなり嵩張ります。飲み物は1l用意で高いけど各小屋なりで買う方がいいこと、一眼は本当にかさばるがあった方がやっぱりいいと言ったところ。
今回登山仲間の方からの勧めでサンシャインツアーを利用しましたが価格も安く、添乗員さんもガイドさんも最高によかった。御来光館を除けば大満足なツアーでした。
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