正倉院正倉現場公開見学

正倉院正倉整備工事現場公開に行ってきました。これは抽選で当選した人だけが見学できる宮内庁主催のイベントです。応募総数4,162通、応募総数11,057人の中1,757通(人数は宮内庁Webに表記なし。毎日新聞によると4,200人)に当選して見学することができました。

転売防止措置がかなり厳しく、代理不可でかつ身分証提示が必要です。入り口でチェックを受けた後正倉院へ向かいます。

正倉院正倉整備工事

正倉院自体は足場に囲まれ、全体像を見ることはできません。

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

教科書で見たことある校倉造です。教科書にも書かれている下記内容。

校倉の利点として、湿度の高い時には木材が膨張して外部の湿気が入るのを防ぎ、逆に外気が乾燥している時は木材が収縮して材と材の間に隙間ができて風を通すので、倉庫内の環境を一定に保ち、物の保存に役立ったという説があった。しかし、実際には、重い屋根の荷重がかかる校木が伸縮する余地はなく、この説は現在は否定されている。
via Wikipedia 「正倉院」

宮内庁の人曰く、誤りだそうです。古くから否定してきているそうですが、それっぽく聞こえるためずっとそういう説明が広がってしまっているそうです。

で、実際のところ美術工芸品は木製の長持に入れられ積み上げられて保存されていたとのこと。美術工芸品の保存状態がよかったのは高床式であること、倉と長持の二重の木に囲まれた状態であったため外部の気温や湿度の変化を緩やかにしたことによるものだそうです。勉強になりました。

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

足場を上がると実際に倉の扉やその中を見ることができます。中にガラスの棚があるのですが、これは結構新しいもの(伊藤博文が作らせた)だそうです。

また今は宝物をこの正倉では保存していません。鉄骨鉄筋コンクリート造りで空気調和装置が完備された西宝庫、東宝庫で保存されているそうです。

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

さらに足場を上がると屋根の高さになります。正倉院の歴史の説明が掲示されています。そこによると大正にも一度直しているようです。ということは100年に1度のイベントということになり感慨深いものがあります。

4つの角の鬼瓦も見ることができます。西側の瓦は新しい物が多かったです。

正倉院正倉整備工事

普段絶対に見ることができない高さからの景色ですね。

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

正倉院正倉整備工事

瓦は大正時代や明治時代、江戸時代、もっと古くは室町時代、鎌倉時代のものまであります。ずっと日本を見てきたんだと思うと気持ちを言葉にできないですね。

後は足場を下りて終了です。

この見学会は工事期間中に計5回の現場公開の実施を予定しているそうなので、興味がある方は次回の応募が始まったら申し込みしてみてはいかがでしょうか。

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